何でも食べる子元気な子!
食わず嫌い脱出!K.Yairiが来た!



手元に届いたこのギター・・・空けた瞬間後悔した( ̄∇ ̄;)ハハハ
状態が非常に悪いですねぇ〜みたいなぁ〜〜!
まぁ〜1974年製、今からかれこれ40年前のギターだから
普通に使ってたらこうなるかってか・・・
どない使ったらこうなるねんみたいな感もある( ┰_┰) シクシク

ところでσ(o^_^o)、今までS.Yairi、S.Yairiって書いて来て
K.Yairiの事はあまり知らないオホホホ!!γ(▽´ )ツ
なんで、KとSの歴史を交えながら調べてみた(-"-;A ...アセアセ

西暦  和暦  メーカー  時      事
 1935年  昭和10年  矢入楽器  矢入儀市が鈴木バイオリン製造から独立し、名古屋市に矢入楽器製作所を設立した
 1938年  昭和13年  S.Yairi  儀市の弟 矢入貞夫が名古屋市に矢入楽器製造を設立
 1945年  昭和20年  矢入楽器  空襲を避けるため岐阜県可児郡今渡町(現:可児市)に移転
 1955年  昭和30年  矢入楽器  学校教育用の木琴を製造。このころから楽器の販売実績が低迷し、木箱等を製造して経営を維持する
 1962年  昭和37年  矢入楽器  矢入儀市の長男である次期社長矢入一男が本格的ギター作りを学ぶため渡米
 1965年  昭和40年  K.Yairi  株式会社ヤイリギター設立。矢入一男が代表取締役社長に就任
 1970年  昭和45年  K.Yairi  アメリカの楽器商セントルイス・ミュージックと契約。
 輸出ブランド名「Alvarez yairi」として輸出開始。現在地に移転
 70年代    S.Yairi  谷村新司Morris (MG-300S)、井上陽水(YD-304)など著名なミュージシャンにも愛用され、
 事業を拡大、アイルランドのローデンなど同業他社のOEM製造も手掛る
 1972年  昭和47年  K.Yairi  永久保証システム採用。YWシリーズ発表。製品シンボルマークを制定
 1979年  昭和54年  K.Yairi  オーダーメイドシステム確立
 1980年  昭和55年  K.Yairi  ミュージックガーデンK21を開設。ショールームにライブスペース、軽喫茶コーナーを併設した
 1982年  昭和57年  S.Yairi  倒産 代表取締役社長 矢入寛
 1983年  昭和58年  K.Yairi  木曽川が氾濫してミュージックガーデンK21が被災の為閉鎖
 1992年  平成4年  K.Yairi  エンジェルシリーズ発売開始
 1997年  平成9年  K.Yairi  トラベルギターENJOYシリーズ発売開始
 2000年  平成12年  S.Yairi  キョーリツコーポレーションのブランドとして矢入 寛氏監修S.Yairi復活。
 2002年  平成14年  K.Yairi  一五一会を発表。以降シリーズ化して継続販売する

1935年にヤイリ儀市氏と弟の貞夫氏は鈴木バイオリン製造株式会社を一緒に退職したのか
先に儀市氏が退職したのかは、いろんな説があって分からんっす(笑)
鈴木バイオリン製造(株)は戦後GHQの財閥解体にあい木曽福島に設立されたのが
トムソン等のOEMで有名な(有)鈴木バイオリン社、別名木曽鈴木らしいっす。
対して鈴木バイオリン製造(株)を名古屋鈴木と称することもあるらしいっす。
木曽鈴木は1985(昭和60年)に倒産しておりますわ。


KとSが手本にしコピーしまくったMartin社は1934年に現在の
14フレットジョイントのドレッドノートシリーズを発表するわけですから
この頃の矢入さん達は、これからはこれやでぇ〜〜!って思ったでしょうかねぇ(笑)

ま、K.Yairi創設者の矢入一男氏の叔父さんが作って従兄弟が継いで
潰した会社がS.Yairiって事っすわなぁ。
まったくの無関係な会社ってこってすわ。
K.Yairiは今でも日本製を心がけて総て自社で生産してるメーカーらしいっすわ。
それは、ここや



ここや



ここを見たら分かると思います。 <また勝手にリンクかよ!

しかし・・・今時こんな事やってるメーカーって無いんちゃいます?
何から何まで職人技を感じさせられますわ・・・
ネックにしてもネックを決めてから指板を貼るって当たり前と言えば
当たり前っすわ。Gibsonさんもここら辺を見習って欲しいっすねぇ。


てっこって話はσ(o^_^o)の個体に戻る



製造年は1974年、シリアルは○○37
モデルナンバーは、Y??30とも読める・・・・
が、ヤイリギターに下30の型式は無いっす。
ヤイリギターのドレッドノートはオール単板シリーズのDY
トップ単板、その他合板シリーズのYWとあって
DYシリーズはDY-18、28、35、41、45とMartinのDシリーズと同じ使用となってる
YWシリーズは、YW-500R、500M、500P、600、800、1000となってる。



σ(o^_^o)の個体はサイド板内側に割れ止めが無いので合板シリーズとわかる。
では年代別のカタログを見ていただこう



YW-800と600の違いはいつの時代でもサイドとバックの材の違いっすわ。
1974年ってのは間違いないんでハカランダかコーラルローズかの違いっすけど
ケース開けてまったく艶のないサイド・バックを見るとインディアンローズ?
って思ったのだ・・・・・( ̄∇ ̄;)ハハハ

ただ、下地処理して上塗り掛けた材は剥いで見ないと玄人でも分からんし
ましてやこの固体は柾目に近い部分で作られているからよくわかんない(爆)
板目なら年輪のウネリが出るから比較的分かりやすいが
ハカランダは茶色、インディアンやコーラルは茶褐色(赤っぽい)ので
なんとなく分かると言えば分かる感じもするが断言はできんっすわ。

そこで、最近メル友になったK.Yairiに詳しい賀光君に電話してみる事にした。

O「お忙しいとこすんまそん。1974年製のK.Yairiのギターが手に入ったんっすけど
  シリアルとネックナンバーはわかるんっすがモデルナンバーが消えちゃって
  わからんのっすわ。年式とシリアルとネックナンバーで分かりますかねぇ?
  σ(o^_^o)的には割れ止めが無いんで合板のYW-600かYW-800だと思うんっすけど。」

賀「・・・( ̄  ̄;) うーん ヘッドにK.Yairiって書いてます?」

〜まずそこかい・・・書いてなかったらワザワザ電話するかいな・・・
まさかS.Yairi買って電話する輩が居るんかぁ???〜
O「へぇ、K.Yairiって横文字で書いてて逆三角形みたいなマークも入ってますわ。」


賀「画像をメールに添付できますか?それで詳しい事がわかると思うんですけど。」

O「へぇ、そならメールに添付して送りますわ。」

ってこって出品してた画像と私が撮った画像を送ったんっすわ。

するとその夕刻にメールが来た

賀「モデルナンバーはYW-600ですなぁ。87年のカタログを添付しときます。」



まぁ〜モデルナンバーを消してるからYW-600だとは思ってたんっすけど
そこにはなんと・・・サイド・バックはバリサンダーって書いてある・・・・
バリサンダーって言えば別名バリサンドル、インディアンローズウッドやん。
日本語で本紫檀・・・ハカランダかコーラルかって時にインディアンとは・・・_| ̄|○ガックリ

で、また賀光くんに聞いてみた。勿論手持ちのカタログを添付して

O「1974年はバリサンダー(バリサンドル)=インデアンローズ
  1970年代後半のカタログだと思うんっすけど
  YW-600はコーラルローズと記載があるんっすわ。
  1987年〜1990年はバリサンダー
  1993年はコーラルローズウッドと言う事っすか?
  それとも常に両機種存在しているんっすか?」

賀「'90まではパリサンダーで'91以降はコーラルローズの様です。
  材の代替として使用しているので同時に2種類は生産しておりません。
  600は2010年前半までカタログに載っていました。
  800は2011年までカタログに載っていました。
  いずれも廃盤ではなくカタログ落ちの状態です。」


ガ━━(;゚Д゚)━━ン!!
(  ̄0 ̄)Ψオォーーイ!!今までのカタログはどうなるんだよぉ〜〜
コーラルローズって信じて買ってる奴も居るやろぉ〜〜〜
Σ(=゜ω゜=;) マジ!?|||||/( ̄ロ ̄;)\||||||| まじ〜〜?Σ( ̄ロ ̄|||マジデ?
_| ̄|。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。○ガックリ

ま、今回のコンセプトはギラギラしたギターが欲しいってんで
材がどうと言う事はまったく無いのさヾ(  ̄▽)ゞオホホホホホ!
ハカランダであろうと、コーラルであろうと、バリサンダーであろうと
ギラギラ部分は変わらんさ( ┰_┰) シクシク

で、調べて行くうちに大変な事がわかったんっすわ。

2014年3月5日午前8時14分
職人による完全ハンドメイドのアコースティックギターの製造にこだわり続け
国内外のトップアーティストに愛用されるヤイリギター(「K・YAIRI」ブランド)を
築き上げた矢入一男氏(81)多臓器不全の為、岐阜県多治見市の病院で死去

マジっすかぁ〜こころよりご冥福を祈ります。

ま、社長が他界した年に私の手元にコイツが来たのも何かの縁かもしれませんわ。
それとメル友の賀光君87年のカタログと凄いものを添付してきた・・・・



1974年(昭和48年)某月23日の台帳
YW-800 2台、YW-600 9台、YW-500P 1台
その中の600のシリアルにXXX37とσ(o^_^o)のシリアルがあった。
この日、日産12台だそうっすわ。

それと、賀光君、2014年7月付けでヤイリギターの代表取締役社長になったとさ・・・
矢入一男氏の娘婿だそうだ(笑)

ま、素性も分かったσ(o^_^o)の個体っすけど
600だったら高い買い物だったんかなって思うんっすけどねぇ〜
DEVEの時にも書いた貨幣価値で考えるとそうでもないかなって思うっす。

先にも書いたJビンテージじゃないですけど、ただの古い楽器には間違いないっす。
が、今の貨幣価値で換算すると、1974年の大卒初任給は78700円だそうっす。
統計が2012年しかないですが、2012年の初任給が201800円らしいですから
約2.564倍って事になって当事6万の品は’12の貨幣価値にすると
153850円って事になり1989年(開始3%)より施行になる消費税5%(1997〜2014/3)を足すと
161,543円って事になるんですわなぁ。ま、極端な計算っすけどね(笑)

実際は、600は2010年、800は2011年までカタログに載っいたそうで
1000は現在でもカタログに載っています。
YW-1000は現在210,000、800は当時160,000、600は当時147,000
だったそうで、安い買い物と言えばメッチャ安い買い物だったし
高い買い物って言えば高かったのかも知れんっすわ( ̄∇ ̄;)ハハハ

σ(o^_^o)のMartin D-35でさえσ(o^_^o)が入手した頃の新品は
40万弱だったんっすけど、現在のプライスは469,800円となっておりま。
ま、外国製品は為替の問題も出てくるんですけどねぇ。
同じ物を長い間作り続けてるとどうしも価格の問題は出てきますわ。

さて、σ(o^_^o)の個体はK.YairiのYW-600と分かった所で
次のページではリペアしたいとおもうっす(;^_^A アセアセ・・・